7.2.10

苺はわたし

春ももう間近 
苺 (les fraises) も今では1年を通して食すことができますが やっぱり春(そしてバレンタインも!)を控えたこの時期は 苺が一番似合う気がいたします

フランス語の la fraise ですが 実は2つの意味があります
ひとつは皆さんもご存知の 苺
もうひとつは わたし(ma fraise) という意味です

「わたしって苺のように あまーい存在だからかしら?」と一瞬世界に入ってしまったのは 他でもなくこの私なのですが 言うまでもなくそういうことではございません!

16世紀のフランスでは  la fraise は 首の周りのレースの襟飾りのことを指していました
よく貴族の肖像画に描かれている あれです
転じてを指すようになり 更に 自分を指すようになり ma fraise = moi という意味になりました

他に fraise を使った表現として
sucrer les fraises苺にお砂糖をかける⇒転じて震えるという意味)というのがありますが
どう転じたら 震えるという意味になるのでしょう?
16世紀のフランス貴族は 鬘(perruque)にタルカムパウダーを含ませていたため 首の震えてしまう人がデザートを食べようとすると お粉が苺にかかってしまう 
もしくは 同じく首の震えてしまう人の襟飾りには 1日中お粉がたくさんかかってしまう という現象から sucrer les fraises = trembler という意味になったようです

ramener sa fraise 苺/襟飾り を持ってくるvenir ici ここに来る)というのもあります

tarte aux fraises 
わたしタルト…?いいえ苺タルトです

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