3.4.10

音のアイデンティティと調和

バンドネオン奏者の方にお会いしました

友人の誕生会 お皿とフォークが軽くぶつかる音 人々の談笑の音 ワインがグラスの中で揺れる音… それらを潜り抜けるかのようにして響く バンドネオンの爽快で時として重みのある旋律

一見ばらばらなようでいて その土台にはあるひとつの共通項が調和として存在する 音と音の重なりが私は好きです

フランス語の発音が美しいとされるの所以は その母音の数(鼻母音含め16種類)とされますが 様々な音が個々に存在している基盤には 何かしらの調和の存在があるからだろう と感じておりました 

人と人とのあり方にも似ていると思います

初めて目にする楽器と思って眺めていましたが そういえば小学生のときにイギリスで触らせてもらったことのあった アコーディオンに近い楽器 もとはドイツ生まれ(バロック音楽の演奏のため?)だそうですが 時を経てアルゼンチンタンゴを奏でるようになったとか

アコーディオンよりもぱきっとしたバンドネオンの音色は 酔いを醒ますと同時に気持ちよくもさせ 様々な音をひとつにまとめる芯の強さを感じました
ヨーロッパの風景が思い出されるようです…

北村さんのバンドネオンは100年以上も前のもの お酒のちからを借り 図々しくも触らせていただきました 
情熱大陸の小松亮太氏に師事され プロとしてご活躍されているご本人曰く コンサートホールで演奏するよりも 人々がこうして集まり おしゃべりや笑い声の聞こえる中で演奏されるほうがお好きとのことでした

フランス語に限らず 言語は聞いていても心地よいもの と考えます
ネイティブのように美しく発音することは容易ではありませんが じっと耳を澄まして 音を奏でるように言葉を発することができたら コミュニケーション以上のよろこびを味わうことができるようになるのではないでしょうか…
言語をコミュニケーションの手段として活用するのも大切ですが 言語の持つ音の美しさから言語を始めるのもよいかもしれませんね 

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